攻撃力:∞ 私のお財布
- kanagawakamono2014
- Dec 24, 2014
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私の財布は15歳の時に攻撃力を増し始めた…
これまでは、お小遣いをもらっていてその中で一ヶ月やりくりしていた。それにお金の使い方もわかっていなかったのだろう。
しかし、高校に入って部活もやってなかったので、暇つぶしにアルバイトをやってみることにした。ラーメン屋だった。
当初は本当に暇つぶし、社会を知るためにというのが目的だった。お金が目的じゃなかったので、家に少し預けると約束していた。
しかし、初任給を貰ったその時から私の財布に異変が起きていた。今でも覚えている。始めて自分で汗水たらして働いて稼いだお金で買ったのはプレイステーション3だった。
一ヶ月頑張って稼いだお金が一瞬でなくなり、そしてお金を使うことに快感を得たのもこの日だ。この時点で財布の攻撃力は30000を超えていた。
財布は空同然になってしまったが、また働けばお金が入る、そして欲しいものが買えると、物欲が増していった。
食べたい時に何かを買い、飲みたいときに何かを買い…と、自分の欲を満たすためだけにお金を使い続けた。
そして冬休み、長期的に働けることができ、お金をため込める時期が来た。今までにないほど働き、攻撃力はどんどん増していった。
このころからバイト中、一時間ごとに頭の中で『チャリーン』という音が聞こえ始めた。
私はこの冬中に倒しておきたいボスがいた。そいつはHP40000を超えるコロンビアのマウンテンパーカーだった。財布の攻撃力は50000を超えている。マウンテンパーカーを手に取るが、倒すことができない。隣には、HP20000程度のザコがハンガーにかかっている。そんなザコは眼中にない。ここで、私の財布の防御力が試される。
コロンビアのマウンテンパーカーは欲を使って、私に攻撃して来る。瞬殺だった。そう、財布の防御力は0である。欲に負けたのだ。この戦いは人生で一番の買い物だった。大学生になったいまでもこれほどの戦いはしていない。
そして5年前の戦いの餞別は今でも身につけてる。
今は、事情があり攻撃力は減ってきているが、物欲は金欲に変わり、日々お金を求めるようになった。戦え、私のお財布。
わかもの2014in神奈川実行委員会 フェスティバルチーム
さがみ神奈北地区 三井パーティ 大2
荒川了吉
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